人工肛門を造設後に閉鎖した場合の障害 認定日の取り扱いについて

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人工肛門を造設後に閉鎖した場合の障害認定日と認定方法についての事務連絡が平成29年8月22日付で全国社会保険労務士会連合会会長あてに厚生労働省年金局事業管理課長から「日本年金機構からの疑義照会(人工肛門を造設後に閉鎖した場合の障害認定日の取り扱いについて)に対する回答の情報提供について」がありました。

人工肛門は平成27年6月1日以前の旧認定基準では
障害の程度を認定する時期は、人工肛門、新膀胱又は尿路変更術を施した日(初診日から起算して1年6月以内の日に限る。)とする。」
でしたが、平成27年6月1日から認定基準が次のように変更されました。

平成27年6月1日からの新認定基準では

「障害の程度を認定する時期は、次により取り扱う。
人工肛門を造設し又は尿路変更術を施した場合はそれらを行った日から起算して6月を経過した日(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く。)とし、新膀胱を造設した場合はその日(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く。)とする。
なお、(3)ア(ア)及び(イ)の場合に障害の程度を認定する時期は、次により取り扱う。
(ア) 人工肛門を造設し、かつ、新膀胱を造設した場合は、人工肛門を造設した日から起算して6月を経過した日又は新膀胱を造設した日のいずれか遅い日(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く。)とする。
(イ) 人工肛門を造設し、かつ、尿路変更術を施した場合は、それらを行った日のいずれか遅い日から起算して6月を経過した日(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く。)とする。
(ウ) 人工肛門を造設し、かつ、完全排尿障害状態にある場合は、人工肛門を造設した日又は完全排尿障害状態に至った日のいずれか遅い日から起算して6月を経過した日(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く。)とする。」

簡単に言えば、旧基準では人工肛門造設で3級認定してその後の変化は問いませんでした。
ただし、障害基礎年金は各県で認定していたため、旧基準でも治療のため一時的に人工肛門を造設する場合は、その後の治療経過を見て認定していた県も一部にはありました。
ところが、一般的に障害年金用の診断書を見ただけでは人工肛門を閉鎖するかどうかは区別がつきませんでした。そのため、認定基準が変更されて人工肛門造設の日から起算して6か月を経過した日が認定日となりました。

今回この疑義照会が出たのは6か月経過後に人工肛門を閉鎖する事例があったためです。

疑義照会の回答では造設日から6か月を経過した日で障害認定をする。造設日から起算して6月を経過した日後、請求日までの間に、障害の程度に変更があった場合は変更後の状態に即して(人工肛門が閉鎖されている場合は閉鎖後の障害の状態を踏まえて)障害の程度をあらためて認定するとされています。

 

人工肛門を造設後に閉鎖した場合の障害認定日の取り扱いについて   平成29年8月22日 厚生労働省年金局事業管理課長

内 容
人工肛門を造設した日から起算して6月を経過した日(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く。以下同じ。)以降、初診日から起算して1年6月を経過する日前までに人工肛門を閉鎖した場合の取扱いについて疑義が生じたため、照会します。
人工肛門を造設した場合の障害の程度を認定する時期は、国民年金・厚生年金保険障害認定基準(以下「認定基準」という。)において、「人工肛門を造設し又は尿路変更術を施した場合はそれらを行った日から起算して6月を経過した日(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く。)」とされています。
この場合において、人工肛門を造設した日から起算して6月を経過した日後に人工肛門を閉鎖した場合であっても裁定請求する時期によって、年金が決定になるときと不支給になるときがあると考えられます。
例えば、人工肛門を造設した日から7月を経過した日に人工肛門を閉鎖しているケースにおいて、
① 人工肛門を造設した日から起算して6月を経過した日後、速やかに裁定請求した場合、提出された診断書に人工肛門を閉鎖する旨の記載が無い限り、認定基準に従って6月を経過した日を認定日とします。
② これに対し、人工肛門を造設した日から7月を経過した日後、人工肛門を閉鎖した後で裁定請求をした場合、提出された診断書には人工肛門を閉鎖した事実が記載されるため、1年6月経過した日を障害認定日とします。
このように、同一の障害であっても、裁定請求をする時期によって障害認定日が異なることは公平性を欠くと思料されることから、①②における障害認定日の取り扱いについてご教示ください。

回 答
○ 認定基準では、人工肛門を造設した場合の障害の程度を認定する時期を、人工肛門を造設した日から起算して6月を経過した日(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く)と改正し、平成27年6月1日から適用しています。
この改正は、障害が固定したかどうか不明確なものについては一定程度の経過期間を定めることが必要との考え方から、人工肛門については造設から6か月以上継続した場合に限り障害の固定が認められるという「障害年金の額改定請求に関する検討会」における検討結果を踏まえたものです。

○ 造設日から起算して6月を経過した日において継続している人工肛門(障害基礎年金の請求において認定基準第18節の2の(3)ア(ア)及び(イ)に該当する場合を除く)については、障害の程度を認定する時期が到来したものであるため、ケース①及びケース②のいずれにおいても、当該日において障害の程度を認定してください。
その上で、ケース②について、造設日から起算して6月を経過した日後、請求日までの間に、障害の程度に変更があった場合は変更後の状態に即して(人工肛門が閉鎖されている場合は閉鎖後の障害の状態を踏まえて)障害の程度をあらためて認定してください。

通知の全文は「人工肛門を造設後に閉鎖した場合の障害認定日の取り扱いについて」を参照してください。

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