40代女性高次脳機能障害の障害基礎年金2級の認定事例です。
障害種別 精神の障害 病名 高次脳機能障害
40代女性 認定結果 障害基礎年金2級
自分で請求して不支給、弁護士依頼で審査請求をするも却下
高次脳機能障害 | 障害種別 | 精神の障害 |
病名 | 高次脳機能障害 | |
40代女性 | 認定結果 | 障害基礎年金2級 |
その他 | 自分で請求して不支給、弁護士依頼で審査請求をするも却下 |
<相談経緯>
交通事故の後遺症で高次脳機能障害を発症。自分で障害年金請求をするも不支給。交通事故の賠償請求で世話になった弁護士に審査請求・再審査請求を依頼するも却下された。
再請求したいと当センターにご相談があった。初回請求の診断書を拝見するとご本人の症状が的確に書かれているとは思えなかった。
高次脳機能障害の診断書は精神の障害用診断書を利用します。高次脳機能障害は精神科を受診していることは少なく、精神の障害用診断書を書き慣れてない 医師が書くことが多くあります。この事例もリハビリテーション科の医師が作成していました。
このため診断書作成依頼書には厚生労働省作成の高次脳機能障害診断書のサンプルを添付して、具体的に症状をあげて「このような症状には精神科の先生は一般的にはこの項目を選択しています」と書いてお願いした。
<症状経過>
救急車で搬送された。
開放制頭蓋骨骨折(前頭骨 右頬骨 両側眼窩壁 頭蓋低)、外傷性くも膜下出血、急性硬膜下血種、気脳症、外傷性髄液鼻漏・耳漏と診断される。
くも膜下出血、急性硬膜下血種、脳挫傷に対しては保存的に治療。
当初より意識障害及び脳の腫れ等があり救急病棟にて様子を見る。
その後、右前額部外側から右眉毛、右外眼角に至る骨までの裂創の縫合手術と両側眼窩壁骨折、気脳症等のための手術を受ける。
入院中は体を動かすリハビリを受けていた。意識障害がある中、味覚・嗅覚障害を訴えていたため様子を見る。
1か月後に退院、医師からは一人での外出は控えるようにと言われる。
退院後、日々の行動や体調等の話の中で、何か普通ではなく場面にそぐわない返答があり高次脳機能障害が疑われ、検査等を行い高次脳機能障害と診断される。
すでに記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会行動障害が現れていたため、外来でリハビリテーションの作業療法、言語聴覚療法(絵やイラストを見て記憶する訓練、会話をしながら計画性を養う訓練等)を開始した。
主治医からは「脳障害の症状は治ることはなく、一生付き合うことになります。症状になれるよう頑張りましょう」と言われた。
記憶障害、味覚嗅覚障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害、重度難聴、視力低下、顎骨折による歯痛、顔面形成の術後痛と様々な症状が日々現れてきた。家事はほとんどできない状態が続いた。
病院の通院科がリハビリ科、耳鼻咽喉科、歯科、眼科、形成外科と多く通院が大変だった。
主治医からは「本人の心のケアと、家族には見守りが大切なこと、高次脳機能障害への理解を深めることが一番重要」と毎回指導された。
相談時点でも味覚・嗅覚もなく料理は全くすることができない。掃除・洗濯も一人ではできない。記憶障害もあり、ものをどこに置いたか忘れて、いつも探し回っている。些細なことで怒ったり、上機嫌になったり、落ち込む等の情緒不安定になる。
日常生活全般において、見守り声掛けをしないと全く何もできない状態が続いていた。
<今回の感想>
高次機能障害は精神の障害用診断書を使用しますが、精神の障害用診断書は精神保健指定医または精神科を標榜する医師が作成となっていました。
高次脳機能障害は主治医が脳神経外科神経内科リハビリテーション科等の場合が多く診断書を書くことができませんでした。 このため平成21年10月22日付けで通知が発出され脳神経外科・神経内科・リハビリテーション科等の医師であっても精神・神経障害の診断又は治療に従事している医師であれば作成できることになりました。
ただし精神科以外の医師が作成した診断書は内容的に不十分なケースが多く、今回の初回診断書も不十分な内容であったため初回請求は不支給であった。
再請求にあたっては診断書作成依頼書に症状の選択ポイントを具体的に書いてお願いした。それが功を奏して2級該当になった。
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