20歳前の障害で初診日が不明です。障害年金の請求はできますか?

20歳前障害で初診日が不明。障害年金の請求はできますか?

ワンポイント  20歳前障害の初診日

1.20歳前で初診日が不明の場合、身体障害者手帳・療育手帳の交付年月日を初診日とすることが可能です。
2.20歳以降が全て国民年金加入で未納がなければ、正確に初診日の特定ができなくても障害基礎年金の請求は可能です。

20歳前精神障害の取り扱い 全国障害認定医会議での合意

旧社会保険庁時代に全国障害認定医会議(H7.12.8、H7.12.12)が2か所で開催され、精神障害については、20歳前に発病が認められる場合において、20歳前に医療機関を受診することが困難であり、やむを得ない事情があった場合については、20歳になっても国民年金の資格取得届はできず、まして国民年金保険料納付も不可能であり、納付期間がないからといって障害基礎年金を支給しないということは法の趣旨に反するので、その不合理を解消するため20歳前に初診があったもの(発病日を初診日とみなす)として20歳前障害を認めることとされました。
この場合、

  •  20歳前に発病があるとの医師の証明があること。
  •  受診することが困難な状態に該当するものとしては、例として本人が精神障害について自覚症状もなく、かつ、単身でアパート暮らしをしていたため等。

が想定されます。

障害年金の初診日を明らかにすることができる書類を添えることができない場合の取扱いについて

(平成27年9月28日 年管管発0928第6号) 

 初めて受診した医院等で初診証明(受診状況等証明書)が取れない場合に20歳前障害による障害基礎年金に限って「20歳前障害による障害基礎年金の請求において初診日が確認できる書類が添付できない場合の取扱いについて(年管管発1226第3号平成23年12月16日)」により、初診日の証明がとれない場合であっても明らかに20歳前に発病し、医療機関で診療を受けていたことを複数の第三者(民生委員、病院長、施設長、事業主、隣人等であって、請求者、生計維持認定対象者及び生計同一認定対象者の民法上の三親等内の親族は含まない。)が申立て(証明)したものを添付できるときは、初診日を明らかにした書類として取り扱われていました。

 また一部共済組合では初診証明が取れない場合には本人が申し立てた初診日を認める取扱いがされていて、被用者年金間では官民格差がありました。

 このため被用者年金一元化に併せて格差解消が図られ、厚生年金保険法施行規則等の一部を改正する省令(平成27年厚生労働省令第144号)が、平成27年9月24日に公布され、平成27年10月1日から施行され、厚生年金を含めての取扱いが変更になりました。

 この改正により厚生年金保険法施行規則第30条10項3では「障害の原因となった疾病又は傷病に係る初診日を明らかにすることができる書類」となっていたものが「障害の原因となった疾病又は傷病に係る初診日を明らかにすることができる書類(当該書類を添えることができないときは、当該初診日を証するのに参考となる書類)」に変更になりました。国民年金法施行規則等も同様の改正が行われました。

 この改正により「20歳前障害による障害基礎年金の請求において初診日が確認できる書類が添付できない場合の取扱いについて(年管管発1226第3号平成23年12月16日)は廃止されました。

平成27年10月1日からの第三者証明の取扱い方法

① 第三者証明と参考となる他の資料による初診日の確認について
第三者証明と参考となる他の資料を提出し、両資料の整合性等を認められた場合のみ申し立てた初診日初診日として認められます。

② 第三者証明は次のような内容を記載します。
ア 請求者の初診日頃の受診状況を直接的に見て認識していたこと
イ 請求者や請求者の家族等から、請求者の初診日頃に、請求者の初診日頃の受診状況を聞いていたこと
ウ 請求者や請求者の家族等から、請求時から概ね5年以上前に、請求者の初診日頃の受診状況を聞いていたこと

③ 参考となる他の資料とは
診察券や入院記録等の初診日について客観性が認められる資料です。医療機関が請求者の申立てによる初診日等を記載した資料は不可です。
(2)第三者証明の留意点
①請求者の民法上の三親等以内の親族による第三者証明は認められません。
② 医療従事者による第三者証明
初診日頃に受診した医療機関の担当医師、看護師その他の医療従事者による第三者証明は、初診日頃の受診状況を直接的に見て認識していることから、医証と同等の資料として他の資料がなくとも、当該第三者証明のみで初診日が認められます。
なお、医療従事者による第三者証明であっても、初診日頃の受診状況を直接把握できない立場であった医療従事者が、請求者の申立てに基づいて行った第三者証明は初診日として認められません。

③必要な第三者証明の数
原則として複数の第三者証明が必要です。
ただし、1枚でも医療機関受診の経過や医療機関におけるやりとりなどが具体的に記載されて、相当程度信憑性が高いと認められるものは1枚で認められます。

第三者申立書の様式はこちらです。
第三者申立書の記入方法の説明はこちらです。

 障害年金の初診日を明らかにすることができる書類を添えることができない場合の取扱いについて(平成27年9月28日年管管発0928第6号)について詳しくはこちらを参照してください。 
 厚生労働省年金局事業管理課長通知(平成27年9月28日年管管発0928第6号)の全文と日本年金機構の取扱いについての通知です。この通知は95頁あります。興味のある方はダウンロードして印刷してお読みください。